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同位体の軽い炭素は最古の生命の証拠にはならない?

Young poorly crystalline graphite in the >3.8-Gyr-old Nuvvuagittuq banded iron formation
D. Papineau et al., Nature geoscience.

最古の生命の地質記録はどこまで遡れるのでしょうか?
それを知るひとつの証拠は、堆積岩に残された炭素同位体比の軽い炭素物質の存在です。
数十億年前の堆積岩は、有機物の熟成・続成が進み、グラファイトになってしまえば生物の分子構造を抽出することは不可能になってしまいます。しかし、光合成をする生物(この時代だとシアノバクテリアが有力)は、大気CO2よりも20パーミルほど軽い同位体比をとりうるので、同位体比が低いグラファイトが過去の堆積物から発見されれば、光合成生物から由来した炭素、つまり生物の存在を示す証拠になりうる訳です。
これまでの研究では、約38億年前の西南グリーンランドの地層からそのような証拠が得られ、生命の証拠とされていました。しかし、それはグラファイトが母岩と同時に形成されたという前提に基づいています。今回の研究は、カナダ北部に残された37−42億年前の縞状鉄鋼層のなかに含まれる結晶化の影響が弱いグラファイトの起源を調べたものです。このグラファイトの炭素同位体比はマイナス22.8パーミルの値を示し、グリーンランドでみつかった炭素物質と類似した軽い値を示しました。しかし、STEMとラマン分光法解析の結果は、この炭素物質はそれを内包する岩石よりも低い温度変成を受けてことを示しました()。したがって、これまで生命起源と考えられていた炭素物質は縞状鉄鋼層の変成作用のピークが過ぎてから流体としてもたらされたと考えることのほうが確からしいという考えができます。そして、彼らは同位体比が軽い炭素物質は最古の生命の証拠とは扱えないという結論を導きます。
 最古の生命の記録の夢がまた疑われていく訳ですが、慎重に判断していかなければならないですよね。堆積岩の続成・熟成の影響をクリアした生物の証拠を探し出す術を求めていく必要がありますね。
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by stakahashi17 | 2011-06-14 02:10 | 論文紹介